第13回広域避難者支援ミーティングin東京(シンポジウム)

日 時:平成28年9月16日(金)14時00分~17時00分

場 所:東京YWCA カフマンホール

主 催:広域避難者支援連絡会in東京/東京YWCA

協 力:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)/東京都/東京都社会福祉協議会

参加者数:119名

 ※本プログラムは、タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラムの助成を

  受けて実施しました。

▼開会

○開会挨拶:東京YWCA 

▼プログラム1

避難者からの話題提供

 (1)全国の広域避難者の状況

津賀氏からは、東日本大震災や原発事故により、全国に避難している方(広域避難者)の状況の説明があった。津賀氏によると、避難の理由として「政府の指示」と「自らの事情・判断」の2つが挙げられた。また、広域避難者は2011~2012年に増加し、その後、減少傾向にあると言われているが、実際の数値には各都道府県によって違いがあることが示された。さらに、避難者は「戻りたい」「戻りたくない」「戻れる」「戻れない」という思いの中で揺れており、今後は「本人主体の支援」が重要という報告があった。

 説明:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN) 津賀高幸氏

 

 (2)東京の広域避難者の状況

広域避難者支援連絡会in東京からは、東京都内に避難してきた方の状況について説明を行った。発災後、避難してきた方が東京武道館や味の素スタジアム等での避難生活を経て、都内各地の公営住宅やみなし仮設等に入居した経緯を報告。また、生活環境が変化したことによって生じる様々な困りごとや、避難者に対する行政や民間団体による支援、さらに避難当事者団体や広域避難者支援連絡会in東京の取り組みについて説明した。

 

 説明:広域避難者支援連絡会in東京 岡部沙耶

 (3)東京都の広域避難者支援の取り組み 

東京都の大塚氏からは、避難者に対する東京都の取り組みに関する説明があった。東京都では、水道・下水道の減免や、教育に関する支援、就職支援、また今後の判断材料にしてもらうという目的で故郷を訪ねるツアー等を実施。飯田橋に設置している相談窓口には200件以上の相談が寄せられ、6割は住宅相談であるとのこと。長期化する避難生活の中、避難者の方の悩みが多様化しており、今後も、避難者の方の悩みに寄り添った支援をしていきたいと語る。

 説明:東京都都内避難者支援課 大塚洋志氏

▼プログラム2

パネルディスカッション

コーディネーター:広域避難者支援連絡会in東京 福田信章

パネリスト:福島県避難地域復興局避難者支援課 豊田吉彦氏

      スノードロップ(避難当事者団体) 二瓶和子氏

      東雲の会(避難当事者団体)    大坊雅一氏

      中野区社会福祉協議会       宮島有氏

 

・冒頭、コーディネーターから「本来は福島県だけでなく宮城県や岩手県の方にも登壇していただけると良かった。今日のシンポジウムでの話は、あくまで登壇者の話であり、避難者全ての状況ではないことを考慮してもらいたい。」と避難者の状況は一人ひとり違うことを参加者に伝えた。

・豊田氏からは、福島県の取り組みを報告。情報発信や相談窓口の設置、支援団体への補助などの説明があった。また、区市町村社協と連携し、戸別訪問を実施しているとのこと。

・福島市から避難している二瓶氏からは、今の気持ちや、避難してきた当初の経緯の話があった。二瓶氏は「いつかは戻りたいけど、今は戻りたくない。」という。その理由として、健康に対する不安が挙げられた。当初は、近隣の方たちの支援で生活用品なども揃えることができたという。「精神的に辛い時期には、地域の人たちの支えが救いになった。」という。地域で居場所を作って生きていくために、居場所とリハビリができる場所が必要ではないかと考えているとのこと。

・浪江氏から避難している大坊氏からも、今の気持ちや今後のことに関する話があった。大坊氏は「戻れる、戻れないは指示があるもの。戻りたい、戻りたくないという自分の意思が伴うものとしては、まだ判断材料が揃っていないのでわからない。」という。東日本大震災が起きる前まではお店を経営していたが、「今は帰還率も低いのでとても商売としては成り立たないと思っている」という。避難者は「立ち上がるきっかけ」があれば、一歩を踏み出せる人が増えるのではないかと考えている。「道標というか灯り(心の拠り所)を与えてもらえれば」と考えているが、「自分の発言が避難者の代弁と捉えられてしまうのは怖い」と心境を語る。

・宮島氏からは、都内で3番目に避難者が多い中野区における社会福祉協議会の取り組みについての説明があった。避難者の多くは都営住宅に入居しており、半数は中野区に住民票を移しているという。中野区社会福祉協議会では、戸別訪問やサロンを運営するとともに、専門家の相談会や体操、傾聴、畑作業や学習支援などをボランティアや他の団体とともに実施。宮島氏は、「避難者の方が安心して地域に溶け込むために、そこに住む地域の方の理解が必要だと考えている。」と話した。

・会場の参加者からは「自治体間の支援の違いや立場の違いと言った、区分けのようなものを乗りこえられるアイディアなどはあるか」という質問がでてきた。それに対して、各パネリストからは「乗りこえられないと思う。乗りこえられないけど、迂回できることはできるかもしれない。」といった回答や「生きていきたいという共通の思いがあれば絶対乗り越えられる。」、また「とても分厚い壁だが、お互いを知ることでお互いで壁をぶち破れたらいい。人間にはそんな力もあると思う。」「区分けを乗りこえるためには、当人同士だけではなく、その間に誰かがいることが大事なのではないか、そしてそれは東京で避難者の近くに住む自分たちなのかもしれない。」といったそれぞれの意見や思いが語られた。

 広域避難者支援連絡会in東京の平成28年度事業につきましては、「タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラム」の助成を受けて実施しております。

広域避難者支援連絡会in東京
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