第12回広域避難者支援ミーティングin東京

日 時:平成28年3月3日(木)13時30分~16時40分

場 所:全水道会館 大会議室

主 催:広域避難者支援連絡会in東京

協 力:東北の絆 サロンFMI会/町屋6丁目ミニサロン/かながわ避難者と共に

    あゆむ会/ふうあいねっと/ぐんま暮らし応援会/とちぎ暮らし応援会

    /埼玉広域避難者支援センター/NPO法人ちば市民活動・市民事業サポ

    ートクラブ/東日本大震災・山梨県内避難者と支援者を結ぶ会/東日本

    大震災支援全国ネットワーク(JCN)/東京都社会福祉協議会

参加者数:避難当事者団体10団体(16名)

     支援団体34団体(52名)

     広域避難者支援連絡会in東京9団体(16名)

 ※本プログラムは、タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラムの助成を

  受けて実施しました。

第12回 報告書
第12回オープンミーティング報告書.pdf
PDFファイル 264.9 KB

▼開会

○開会挨拶:広域避難者支援連絡会in東京 

▼プログラム1

避難者からの話題提供

 

1)都内から都内へ住まいを移られた

方と支援者との対談。

話し手:安部拓志さん(荒川の都営アパートから荒川区内に移住)/桜木弘子さん(荒川区社会福祉協議会職員)

 

<主な内容>

・浪江町からバスで避難所を転々とした。16日の朝、東京の息子が迎えに来てくれて、東京に避難してきた。不安な気持ちでいっぱいだった。

・4年半都営アパートで生活。1年で帰れると思った。避難解除されれば地元に戻りたいと思っていたが、移動手段がないので買い物にいけない。帰るのも高齢者ばかりと聞いている。苦渋の選択で、中古のマンションに住むことにした。

・さまざまなつながりが荒川で出来たので、町屋にそのままいたいというのが妻の希望。少し人間らしい生活にもどったかな、と思っている。

 

2)都内から都外へ住まいを移られた方に関してのご報告

話し手:木幡四郎さん(東北の絆 サロンFMI会)

※FMI会から他の地域に出て行かれた方々の状況を、個人が確定できない情報に編集してご報告頂きました。

聞き手:神元幸津江さん(いたばし総合ボランティアセンター)

 

<主な内容>

・茨城に移住した人は「福島の家は広かった。茨城でも広い家は難しい。ただ、福島に近いところに…と思って移住した」とのこと。

・ただ、車のナンバーなどで嫌な思いをすることもあるようだ。新しい暮らし、新しいつながりが必要。塞ぎこんでしまう人も出てくるのでは…との声も。移住した人たちのほとんどが、町田FMI会に何度も足を運んでいる。

・都外に家を建てたら「自分たちを置いて先に行っちゃうの?」「もう、そっちの人になるのね」と言われた例も。

FMI会では家を購入した人に来てもらって、アドバイス的に話をしてもらったことがある。

▼プログラム2

関東圏の支援団体の取り組み状況

 

 ■プログラム2では、関東圏、東京含め8団体に現在の避難者の状況や今後、避難者が直面すると考えられる課題などについて、ご報告を頂きました。

 

<登壇団体>

(1)ふうあいねっと:武田直樹氏

(2)とちぎ暮らし応援会:君嶋福芳氏

(3)ぐんま暮らし応援会:中村正信氏

(4)埼玉県避難者支援センター:永田信雄氏

(5)ちば市民活動・市民事業サポートクラブ:鍋嶋洋子氏

(6)かながわ避難者と共にあゆむ会:佐藤恒富氏

(7)東日本大震災・山梨県内避難者と支援者を結ぶ会:藤原行雄氏

(8)広域避難者支援連絡会in東京:高橋紘之

 

<各地域の避難者の状況>

茨 城 継続して生活したいという方が多く、つくば市では1/3の世帯が住宅を購入した。

千 葉 浪江町からの避難者では、若年層の1人暮らしと高齢者世帯の独居率  が増加している。戸別訪問を行うものの、9割が不在のため、なかな  か状況を把握しきれない。

群 馬 住宅支援の終了について認識されていない・切迫感がない方も。

埼 玉 住宅を建てた避難者もいるが、満足感がない人も多い。

神奈川 福島から避難していることを学校では隠したいという子どももいる。

山 梨 自主避難比率が6割のため、住宅支援終了に関する懸念が多い。

東 京 避難者6800人の半分が応急仮設に住んでいる。

 

<課題>

・新たな移住者を含め、地域のコミュニティでどのように支え続けるか。

・区域再編により、強制避難から自主避難者になるかもしれないという問題。

・住民票のない避難者に対しての対応及び支援

・住宅支援終了後の支援。

 

<主な質疑応答・コメント>

Q.個人情報の取扱に関する差があると感じたが、どのように考えているか。

 →自主避難者については情報が得られないため、支援が難しい(千葉)

 →県からのダイレクトメールに交流会の案内を配布しているが、背中を押すことが必要。また、南相馬だけの交流会なども開催する予定である(松戸・東北プロジェクト)

 →高齢者世帯、母子世帯が多い。交流会だけでの支援は難しく戸別訪問などで直接話す必要があると感じている。(栃木)

Q.避難先での住宅購入の状況はどうか。

 →加須には双葉から480人が避難しているが、42%が住宅を購入し、定住を決めた。浪江では、300世帯の内20%の方が、富岡では200世帯の内10%強の方が住宅を購入している。(埼玉)

 →インターネットで住宅を購入するも、実際に住んでみたら、イメージと違ったという方もいる。一方で、人のつながりでとてもいい物件を購入されたという方もいる。(千葉)

Q.東京から関東圏に移住されたという声は聞いているか。

 →千葉、埼玉県に自宅を購入したという事例を聞いている。東京でマンションを購入したという声も聞いている(埼玉)。

Q.各県での住宅に関する情報はどういう状況か。

 →つくばで双葉の方の自治会が作られている。大熊のまちづくり勉強会やママ会などが取手にある。(茨城)

 →交流会などに参加してもらい、地域のつながりができるかどうかを考えながら物件探しを勧めている。(栃木)

 →各自治体では、地方創生の一環として、定住移住施策を出してくるため、4月以降、各自治体の情報を得ることが大事である。(栃木)

▼閉会

○開会挨拶:広域避難者支援連絡会in東京

 広域避難者支援連絡会in東京の平成26年度~30年度の事業につきましては、「タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラム」の助成を受けて実施させて頂きました。

ありがとうございました!

広域避難者支援連絡会in東京
事務局
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